中に入ると、これぞグランメゾンという雰囲気。そこまで広くもないが、狭さも感じない程度の広さ。10テーブルくらいかな？裕福そうな方々がスーツやら和服やらを着て集っており、何やら投資やら経営やらの話をしている。
お酒はどんな感じにしますか？と聞かれたので、食事に合わせてペアリングでと伝える。一杯目はシャンパンでと告げると、良いのが入ってますと期待させる回答。
出てきたのはアンリオ ブリュット・ミレジメの2008。ヴィンテージのシャンパンは美味いと学んできた最近。期待通りに美味しい。このバランス感と艶かしさはやっぱりこのグレードのシャンパンならでは。良い。
最初の品は名物？のアンチョビペーストを詰めたグリーンオリーブ。濃すぎず薄すぎずな味。最初の一品としても、途中のつまみとしても無限に食べれるタイプのオリーブ。美味しい。
アミューズは鯛とグリーンピースのスープ。スープが爽やかかつ濃くて美味しい。鯛は柑橘が添えられていて、思った以上にさっぱりした味。
この後の料理でも思ったが、全体的にさっぱりとした味付けな印象。グランメゾンといったらガッツリコテコテなフレンチなのかと思っていたが、意外に日本らしい味付けだな。
前菜とメインは選べる形。迷ったがフォアグラのテリーヌを選択。
フォアグラなのだしコッテリ系かと思ったが、テリーヌと一緒にイチゴと百合根のサラダが添えられ、かなりさっぱりとした味。美味しいには美味しいけど、ちょっと物足りないような？と思っていたら、付け合わせのパンが非常に小麦の風味豊かで、またペアリングの白ワインも果実感が強く、これら全てを口内で混ぜると丁度良いバランス感になりとても美味しかった。これがアピシウス伝統の味だそうな。
お次はオマール海老のポワレ。クロッシュ(銀の大きな蓋)を被せた皿で運ばれてくる。料理の配膳は二人がかりでやってくれて、二人が息を合わせてクロッシュを外してくれる。高級フレンチのこういうパフォーマンスは結構好きだ。
オマール海老とアメリケーヌソースは期待通りの味で美味しい。手前のミニキャベツ？も香ばしくて良い。シャルドネとのペアリングも最高。このお店のグレードなら当然ではあるのだが、ペアリングの精度が高いというか、ワインの美味しさが特に記憶に残った。
お次は子羊のコートフィレ肉のポワレ。クラシックなフレンチらしく、こってりとした赤ワインソースとかかと思っていたら、予想外にさっぱりとしたミント風味のソース。全く重くなくさっぱりと食べれた。
メインはこれで終わりで、この後はフロマージュとデセールのワゴンで終わり。
ワゴンから好きなだけ頼んでOKな伝統的なスタイル。グランメゾンはこういうスタイルを経験できるのも楽しいよね。一つ一つのチーズを丁寧に解説してくれて良い。そして、チーズは一向に詳しくなれないなあ。。もう少し解像度あげたいところ
チーズ色々頼んじゃったし、ワインは何を合わせようかなあ。。と悩んでいるとデザートワインをレコメンドされたので言われるがままに乗っかる。美味い。
今更だが、カトラリーも全て美しくて良い。Aのロゴがあしらわれている物が多い。
普段フレンチのコースを頼むとデセールの時点で既にお腹いっぱいになっているわけだが、短めのコースにサッパリした味付けだったおかげで今日はちょうどいい腹具合。少し無理すればたくさん食べれそうだが、良い大人なので加減を覚えることにして、デザートはスペシャリテのタルトタタンとジェラートだけをチョイス。
最後に焼き菓子のワゴンも運ばれてきてフィニッシュ。
グランメゾンらしい雰囲気にサービス、料理とワインで大満足。
日本のフランス料理界を牽引し、最もカップルを誕生させ、商談をまとめてきた東京最高峰のレストランとタケマシュランさんの記事で紹介されていたが、まさしくそういう場だなあという印象。
本当はこの後に隣のペニンシュラのバーに行く予定だったが、満足しすぎたのでそのまま帰宅。デートならペニンシュラのバーで待ち合わせしてから来るのが良いのかも。オススメ。
