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JY’S / Alsace

アルザスとニューヨークが交差する、コルマールの2つ星レストラン

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JY’S / Alsace

アルザス最終日はレビューを見て評価が高そうだったミシュラン2つ星のレストランに突撃。場所はアルザスのワイナリー巡りにおける中心地、コルマールの駅すぐそばの公園。

シェフ Jean-Yves Schillinger 氏はニューヨークで自身のレストランを構えた後にアルザスに帰還した経歴の持ち主。料理はアルザスをベースにアメリカや日本などのエッセンスを織り込むコンテンポラリーなフュージョンスタイル。異国の地において、ローカルでクラシカルなレストランを楽しむのも良いですが、こういった異国のコンテンポラリーがどうなっているのかを知るのもまた楽しい。

アミューズにアンチョビオリーブと洗濯物ライクな謎の物体。味はタコせんべいにイチジクを入れたような味。アンチョビオリーブはアピシウスを思い出す。とりあえず美しいし面白い。

アペリティフに迷いつつ、クレマンを選択。シャンパンよりピュアな果実感の印象で、アルザスの土地らしい冷涼さや爽やかさを感じる。

可愛らしいリンゴの容器に入った前菜。こちらも美しく。それぞれ大変美味しい。ドイツからフランスに入って、急激にQOF(Quolity of Food)が上昇しているなあ。果たしてなんだったのかドイツ(悪口)。

前菜を食べ終わった時点で、メニューを渡される。コースオンリーなのかと思いきや、アラカルトで頼む形式だった模様。フランス語メニューしかない中、メニューの写真をChatGPTに渡して「そんなに重くなく、ちょうど良さそうな量でオススメ教えて」などと相談。いい感じに季節のローカル食材を提案してもらってそれでGO。いい時代だ。​

まずはカニのタルタル。ラディッシュを乗せたものと、葉っぱでくるんだものの2スタイル。ソースはメキシコのソース(ペノハラペーニョ?)。めちゃくちゃ美味しいシーチキン的な味(語彙力)。

ワインペアリングはソムリエに提案してもらおうと思ったが、まあカニが来るならリースリングでしょ!ということで、こちらからリースリングを指定。ここまでワイナリーでのテイスティングで散々に飲んだリースリング、単体でも非常に美味しいところ、​蟹と合わせると飛び上がるほど美味い。​うおお。これはこの旅のベスト3ペアリングに入りそう。至福。

リースリングというと、個人的には爽やかで酸味の高い果実感のあるドイツスタイルの味を思い出すが、アルザスのグランクリュとなると芳香と複雑さとミネラルを兼ね備えており、ペアリングで合わせると凄まじいことになる。オフドライなのも好き。

お次はモリーユ茸とアスパラガス。旬の食材揃い踏み(写真撮り忘れた)。モリーユ、自分は結構好きなんだが、フレンチ上級者向けの味って感じ。

こちらもペアリングは自分でピノグリを指定。こちらもオフドライで、かすかな残糖が茸とアスパラガスにより深みを与えて大変に美味しい。この旅の前はピノグリに大して良い印象がなかったのだが、アルザスのピノグリの複雑味、濃厚さを堪能してから好きになった。

食べ終わってしばらくした頃に、更に追加でモリーユとアスパラガスの別の皿が提供される。困惑していると「これは​セコンサービス​だから気にするな」とスタッフの説明。セコン…??と更に困惑していると「オーダーに含まれてるから!シェフからだから!」などの説明をされる。

若干英語がよくわからないが、まあいいか…?ああ、もしかして次の皿の提供遅れてる分の謝罪とか?なんて雑な納得。ChatGPTは​「あなた達が”わかってそう”だから、シェフがサービスしてくれたのでしょう」​と言っている。​んなわけあるか。​

お次は魚と肉。普通に美味しいのだが、昼のランチでのフォアグラで完全に胃がもたれており、もはや若干食欲が沸かず。いや美味しかったけど。うーん、ちゃんと昼を減らすべきだったなあ。

そして、またもや食べ終わった後に更に追加の一皿が来る。また??怪訝な表情をしていると、またもやスタッフに「これは​セコンサービス​だから!!!」と同じ説明を繰り返される。

流石にどういうことなんだ…??と思いつつ、メニューを改めてよく見ると​「アスパラガスと肉には2nd dishがあるよ(フランス語)」​との注意書き。​ああ、”セコンサービス” じゃなくて “second service” か……。​

どうやら、1つの素材を複数のスタイルで提供する形らしい。この後のレストランでも似たようなメニュー構成になっており、星付き高級フレンチでは一般的なスタイルらしい。​英語ができない日本人と、同じく英語が怪しいフランス人で意思疎通できていなかった​。恥ずかしい…。もっと英語頑張りましょう。はい。

最後にデザート。平坦なテーブルから、円台が自動で迫り上がってきて、更にガコンガコンと展開される超ハイテクテーブルにテン上げしたものの、胃の調子が戻るものではなく、少量だけ食べてフィニッシュ。

雰囲気は素敵であり、現代的に解釈されたフレンチは食べやすく美しく、シェフがニューヨーク時代に培っただろうコスモポリタンな感覚が素材使いや皿の構成に滲んでおり、良いレストランでした。お値段は結構高めなので、ちゃんとお腹を空かせてメインもデザートもたくさん食べれるようにしておくと良さそう。あと英語を頑張りましょう皆様。

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Katsuma Narisawa

Software engineer and photographer exploring the intersection of technology and human experience.

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