2025年ベストレストラン
今年も美味しかったものの振り返りをします

「ベストレストラン」なんて、本来は決められるものではなく、ベクトルの違う良さに順位をつけるなんて少し野暮なもの。しかし、その一方で「今年一番はどこだった?」なんて酒のつまみにワイワイするのは楽しいのも事実。
ということで、年末年始の酒のお供に程度の気持ちで、2025年ベストレストランを挙げてみることにしよう。
皆様のベストもぜひお聞かせください。できれば、お酒を飲みながら。
前年はこちら。
https://katsumanarisawa.me/essays/2024-restaurants
【第1位】apothéose / 虎ノ門ヒルズ

料理、ワイン、立地、内装、サービスの全てがクオリティが高く、また世界観が良く、令和の最先端のレストランといった印象。虎ノ門ヒルズの最上階にこんな店があるなんてエッチすぎる。ここのデートで良い雰囲気にならなかったらお前が悪い。
お味の方は、日本の風土をフレンチの技術で仕上げている方向性であり、どれもフレンチらしく華やかでイノベーティブで未知の味でありつつ、日本らしい繊細さや柔らかさ、食べ慣れた食材の親しみを感じる料理。良くも悪くもガツンとインパクトがある料理/ペアリングではなく、印象が少し弱いところだけネックかな。
良い意味で軽やかでボリューム控えめな食べやすいフレンチがお好きな方、総合体験重視な方、絶対にキメたい勝負デートをしたい方に是非どうぞ。
https://katsumanarisawa.me/essays/202504-apotheose
【第2位】FUSOU / 渋谷

今年は麻布台ヒルズintertWine主催の日本酒NechiのメーカーズディナーでFUSOUに訪問。これで3回目の訪問。
Nechiの日本酒や大橋MWのトークも良かったが、FUSOUの料理が素晴らしかった。常に情報過多で美味すぎるコース運びで、個人的にはHAJIMEを彷彿とさせる体験。五条悟の領域展開を喰らい続けた感覚。どう考えても渋谷事変です。大変ありがとうございました。
食体験としては2025年のベストだったなあ。しかしイベント参加での訪問だったのも差し引いて2位にしておこう。
(現在は営業休止中だそう。再オープンお待ちしております)
https://katsumanarisawa.me/essays/202506-fusou-nechi
【第3位】野田 / 原宿

料理のフォーマットは確実に和食なのに、随所にフレンチのエッセンスが潜んでいて、「見慣れているのに、見たことのない料理」という独創性を放っている。親しみやすさと新鮮な驚きが同居しているのが実に面白い。そして各地の郷土料理を取り入れているので、まるで日本全国を旅しているかのような感覚にもなる。
新鮮なお造りのような料理から、寿司やら炊き合わせ、鹿肉にB級グルメに最後に鰻重と、料理の幅が広かったのも満足度が高い。また再訪しなきゃな。
https://katsumanarisawa.me/essays/202508-noda
【第4位】鮨m / 青山

2年ぶり2回目の訪問。今年も色々な鮨屋に訪問したが、結局一番好きだったのは鮨m。
鮨とフレンチ、ワインと日本酒とカクテルのマリアージュ、革新的な伝統派、足し算と引き算の掛け合わせなコンセプトが自分好みすぎる。空間も演出も良い。お忍びデートにおすすめ。
毎回仕事関係の人と訪問しており、仕事の話で盛り上がってしまい食事に集中できていないのがネック。一人で集中してたら一位だったかもしれない。こちらも再訪しなければ。
【第5位】falò+ / 虎ノ門ヒルズ

昨年に続き、疲労困憊した時の駆け込み寺枠。今年一番いったイタリアン。
料理もワインも全て美味しく雰囲気も良く、スタッフの方々も気さく。お客さんが他にいない日に、スタッフ全員(ソムリエ含む)でペペロンチーノ王決定戦が始まったの面白かったな。
【番外編1】国内ワイナリーのオーベルジュ(CAVE DOCCI、NIKI Hills Winery、98Wines)

ワインを真面目に勉強し始めた今年。気になっていたオーベルジュにも積極的に訪問した。
https://katsumanarisawa.me/essays/202505-cavedocci
https://katsumanarisawa.me/essays/202507-niki-hills-winery
https://katsumanarisawa.me/essays/202509-stay366
どのオーベルジュでも、単なるコース料理という以上の、一連の宿泊体験すべてを通して幸福だった。なんだろう、それぞれのホテルの世界観に浸ったというか、そういう総合体験の良さであり、美しく綺麗な思い出になったというか。その中の一つとして、食体験も素晴らしく良かった。
国産ワインはあまり好みではないと公言していた自分だったが、国内のワイナリーを巡っていたらだんだん好きになってきたのも正直なところ。というか、普通にレベルが上がっているような気がする?なんでも高みを目指す日本人は凄い。
【番外編2】sanmi - Chateau Mouton Rothschild 2021 / 渋谷

馴染みの鮨屋で大将にワインと日本酒について語るおじさんをやっていたところ、たまたま隣に座っていたsanmiのオーナー野口さんに誘われ、お隣でやっていた期間限定sanmiポップアップバーへ行くことに。普段飲めない超高級ワインをグラスでいただく。
ここで飲んだChateau Mouton Rothschild 2021が、自分の人生の中での最高のワインとなった。
その香りは、いつまで経っても飽きることのなく、ずっと嗅ぎ続けたいような、複雑で多面的で蠱惑的な、最上級の香水のような、今この一瞬しか咲かない世界で一番美しい花のような、そんな香り。セックスのような絶頂感、背筋がゾクゾクと震える感覚、心に響くような体験。
これが5大シャトーであり、ワイン界の頂点の一つ。良いワインは色々飲んできたつもりだったが、本当の頂点はまだまだ次元が違うところにあったらしい。
その後も超高級ワインをいただく機会が何度かあったのだが、ここまでの衝撃は感じられていない。初めての経験だったからこその衝撃だったのか、飲むワインが悪かったのか。ちなみに、後日sanmi本店で全く同じChateau Mouton Rothschild 2021をいただいた時も、美味しくはあれどそこまでの衝撃ではなかった。自分のコンディションも大事なのかも。
これを超える感動を追い求めて、ワインの道を進んでいくことになりそう。ワイン道は深く長いね。
(写真はポップアップじゃなくて本店のもの)

Katsuma Narisawa
Software engineer and photographer exploring the intersection of technology and human experience.
Show Profile →